毎日の易怒性をスマホで測る:双極性障害の「暴言」を早期に見つける2023年デンマーク論文
論文名(英語):Irritability in Bipolar Disorder and Unipolar Disorder Measured Daily Using Smartphone-Based Data
論文名(日本語):スマートフォンによる日次データで測定した双極性障害とうつ病の易怒性
大学名・研究機関名(英語):Copenhagen Affective Disorder Research Center; Psychiatric Center Copenhagen; University of Copenhagen; Technical University of Denmark
大学名・研究機関名(日本語):コペンハーゲン感情障害研究センター、コペンハーゲン精神科センター、コペンハーゲン大学、デンマーク工科大学
論文の年(英語):2023
論文の年(日本語):2023年
出典:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37094823/
このデンマーク論文は、双極性障害の患者316人とうつ病の患者58人が、スマートフォンで毎日記録したデータを分析しています。観察日数は64,129日分に及び、易怒性、気分、活動量、睡眠時間、ストレス、不安、生活の質などが検討されました。
英語原文: “64,129 days with observations”
日本語訳: 64,129日分の観察
易怒性は、家庭では「怒りっぽい」「すぐ責める」「声が荒くなる」「言葉が刺さる」という形で見えます。双極性障害では、それが「暴言」の前段階になることがあります。本人も止めたいのに止まらず、家族は傷つき、「これは性格だ」と考えてしまいます。しかし論文では、易怒性を感情障害の重要な「症状」として扱っています。
英語原文: “increased stress and anxiety level”
日本語訳: ストレスと不安の増加
研究では、易怒性が低い気分、活動量の低下、睡眠時間の短縮、ストレスや不安の増加と関連していました。これは、家庭で「暴言」が増える前に、睡眠やストレスの変化を記録する意味を示しています。睡眠が崩れ、いらだちが増え、言葉が強くなる流れを見つけられれば、家族は早めに受診や相談につなげられます。
英語原文: “symptoms of irritability”
日本語訳: 易怒性の「症状」
「暴言」や「暴力」を性格として憎み続けると、病相の入口を見失います。スマートフォンで毎日記録するという方法は、家族と本人が同じ事実を見ながら治療につなげる助けになります。易怒性を「症状」として記録することは、家庭の傷を減らし、再発を早く止めるための実用的な方法です。
【最後に】
双極性障害という精神疾患は、近年やっと、遺伝子の異常や脳内ネットワーク異常等が発見されたばかりの、未だに誤解や偏見、差別が根強い「病気」です。家族の「理解」が最も重要であり、家族は、「暴言」や「暴力」への「憎しみ」は時に「憎しみの『暴力』」にもなり、お互いを傷つけたり、お互いが「不幸」になるなどして、「離婚」や「家庭崩壊」へと繋がるケースがある一方で、「家族の理解と協力」によって「幸福」を取り戻す家族もあります。お子さんがいるご家庭では、なおさら、離婚や家庭崩壊の道を「憎しみ」と共に選択するよりも、双極性障害という「病気」や「症状」を正しく「理解」することによって「幸福」を取り戻す道が、お子さんの将来への影響にとっても、家族の「幸福」にとっても、最善の選択といえるでしょう。本「双極性障害ジャーナル」では、1組でもそういった家族の「幸福」を願い、また、「離婚」や「家庭崩壊」を減らすために記事公開活動や、睡眠リズムチェックシートシステムなどの独自SaaSシステムの開発等に取り組んでおります。

